スマホ版「KOF」景表法違反の疑いで訴訟問題に発展か さらに特商法 … – ねとらぼ




 SNKプレイモアの看板ゲームシリーズ、「ザ・キング・オブ・ファイターズ」のスマートフォン用ゲームに訴訟の動きが持ち上がっています。

 問題となっているタイトルは「THE KING OF FIGHTERS ’98 ULTIMATE MATCH Online(KOF98 UM OL)」。SNKプレイモアのライセンスを受けて中国OURPALM社が提供しているゲームで、最近ではテレビCMも大量に投下されており、ストアのランキング上位に並ぶことも多い人気タイトルです。



 今回提訴されようとしているのは、その日本法人であるOURPALM株式会社。同作のガチャに確率表記の誤解を招く表現があり、それを指摘したプレイヤーが「景品表示法」の「有利誤認」にあたるとして提訴しようとしています。ところがその過程で、景表法違反だけでなく別の法律違反の可能性も出てきたことで話題になっています。


「出現確率3%」のウソ

 そもそもの発端は、人気キャラクター「クーラ」が出現するガチャキャンペーンで、ゲーム内の説明では「出現確率3%」と表記されていました。

 しかし、その確率に疑問を感じたユーザーの1人・Tomasさんが運営に問い合わたところ、運営からは「ガチャを引いて格闘家が出てきたときに3%の確率でクーラが出現する」という意味の回答があったとのこと。

 同作のガチャでは、格闘家(キャラクター)やその破片、成長アイテムなどがランダムで排出されますが、単発で引いた場合、格闘家が出現する確率は10%程度といわれています(※詳細な確率は非公開/10回回せば格闘家1体確定)。クーラが出現する確率は“そこからさらに3%”ですから、実際は3%よりもはるかに低い確率ということになります。


KOF訴訟
問題のキャンペーン画面。「出現確率3%」と書かれていますが……



OURPALMの“虚偽”回答が火に油を注ぐ

 これを知ったTomasさんは、この「出現確率3%」という表記が、景品表示法の“有利誤認(実際に提供されている商品より有利であるかのように誤解させる表示)”にあたるのではと指摘し、返金を求めます。

 これに対しOURPALM側は「キャンペーンページに記載があった」と反論。しかし、Tomasさんがあらかじめ保存しておいた説明ページを確認しても、そのような記載はありませんでした。

 これに怒ったTomasさんは、OURPALMに対し「一週間以内に返金に応じなければ訴訟を起こす」と内容証明を送ります。もともとTomasさんはOURPALMが謝罪し、その後の運営を正してくれれば訴訟までは考えていなかったのですが、結果的に、OURPALMの不誠実な対応が火に油を注ぐことになりました。


KOF訴訟
Tomasさんが送った内容証明



さらに斜め上の対応も

 Tomasさんはこれで謝るか……と考えていましたが、OURPALMの対応はその斜め上を行きました。OURPALMの返答は「Appleに『課金したけど反映されなかった』と伝えて返金を求めるように」――つまり、虚偽の報告による返金をすすめられたとのこと。Tomasさんがそれを拒否して訴状を送ると、今度は秘密保持契約を結び、訴訟を取り下げることを条件にダイヤを補填すると提案されたそうです。

 しかし、この対応がTomasさんの怒りにさらなる火をつけることに。Tomasさんは「裁判して事実関係を明らかにして、プレイヤーをだましたら処罰される前例を作ろう」と徹底抗戦を決意します。Tomasさんが個人の返金を求めて裁判で勝てば、同じ状況にある他のプレイヤーも、同じように返金を求められるようになるためです。


訴状が届かない!→特定商取引法違反も発覚

 ところがその後、訴訟の準備をすすめる中で、さらに驚くべきことが起こります。送ったはずの訴状が「宛先不明」で戻ってきてしまったのです。

 通常、オンラインで品物を販売する会社は、住所、代表、電話番号、メールアドレスなどを正確に掲載することが「特定商取引法(特商法)」で必須とされています。そこで、Tomasさんは特商法の記載のある住所に存在するビルに問い合わせましたが、ビル側によればそのような会社は入居していないとのことでした。


KOF訴訟
サイトに掲載されていた住所表記

 編集部でも消費者庁に問い合わせてみたところ、これは明確に「特商法違反」との回答を得ました。現在、アプリ市場では海外のメーカーなどを中心に、特商法表記の違反が多くなっていますが、そもそも連絡先を正しく表記していないため、消費者庁側も指導ができない状況になっているのだそうです。消費者庁でもこの問題は認識しており、是正を促すように動いているとのことでした。


サイトの住所表記は更新されたものの……

 結局、Tomasさんは会社代表の自宅に訴状を送り、ようやく訴状は受理されます。

 その後、OURPALM側は公式サイトを更新し、現在は別の住所が表記されていますが、今回も該当住所のマンションに対して、フロアなどが明記されていない「届かない住所情報」になっており、特商法違反になっています。

 また更新に伴い、現在は代表者の表記も削除されています。


KOF訴訟
現在の所在地表記では「中央区月島」になっています

 Tomasさんは現在も提訴の準備を進めており、自身のサイトでも詳細な経緯を報告しています

 なお、編集部でもOURPALM側にメールで問い合わせを行っていますが、いまだ回答は得られていません。


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レゴランド「子供料金5300円」は妥当なのか – 東洋経済オンライン

名古屋人の心を捉えるためのカギとは?

恐竜や動物の巨大レゴがあちこちに(筆者撮影)

4月1日に開業する大型テーマパーク「レゴランド・ジャパン」。名古屋に誕生する巨大テーマパークは、東京圏が誇るディズニーリゾート、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に伍する人気テーマパークになるのだろうか。その可能性を占うべく、筆者は3月17日に行われた報道向け内覧会に出掛けた。

レゴといえば子供向け知育玩具のレゴブロックで知られる。対象年齢は2〜12歳。つまり、子供がときめく場所だ。そこで前日、家族がどう反応するか聞いてみた。名古屋市内の小学校に通う筆者の長男(11歳)は関心ゼロ。昔はそれなりにハマっていたレゴなのだが、もう昔の話のようだ。9歳の娘も関心はない。最近の女子の流行りは「ユニットおりがみ」だという。おりがみをひたすら細かく折って、何十ピース(娘は最高90ピースを使う)にもして多面体などに組み上げる、一種のブロック遊びだ。

そんなこんなで、個人的には何の期待も背負わず、現地に向かった。

名古屋駅から電車で30分

レゴランド・ジャパンが立地する名古屋港「金城ふ頭」には各種見本市、フットサルの試合、JR東海の「リニア・鉄道館」などを見に、おそらく何十回も行っている。クルマの場合はまだいいのだが、公共交通機関のアクセスは良いとはいえない。名古屋駅からの公共交通機関はほぼ唯一、名古屋臨海高速鉄道「あおなみ線」。日中1時間4本(朝夕最大6本)しかない電車を待ち、約30分かけて終点の金城ふ頭駅まで向かう。

名古屋駅から三セクの「あおなみ線」で約30分というアクセス(筆者撮影)

ちなみにこの「あおなみ線」は名古屋市と愛知県、JR東海、トヨタ自動車など出資の第三セクター運営路線として2004年に開業した。当初は赤字続きで深刻な経営難に陥ったが、開業7年目に「事業再生ADR」の手法で抜本再建。JR東海が「リニア・鉄道館」をオープンし乗降客が増えたこともあり、至っている。

深刻な経営難といえば、それ以前にも名古屋港では「イタリア村」なる商業施設がオープン3年で経営破綻している。名古屋港周辺はビジネスという点では、あまり縁起のいい場所ではないのだ。

はたしてレゴランドは大丈夫か――そんなことを考えながら金城ふ頭駅に降り立った。

2度目の業務停止命令 預託商法、特商法違反で – 日本経済新聞

 消費者庁は16日、磁石を埋め込んだネックレスなど「磁気治療器」の預託商法を展開する「ジャパンライフ」(東京)に特定商取引法と特定商品預託法に違反するとして2度目の業務停止命令を出した。昨年12月にも別の特商法違反などで同社に業務停止3カ月を命じていた。今回は新規勧誘など一部の業務停止9カ月とした。

 消費者庁が特商法や預託法違反で同じ業者を再処分するのは初めてという。同社は前回の処分内容も含めて「事実と違うところが多く、速やかに提訴する」としている。

 消費者庁によると、同社は訪問販売や連鎖販売取引(マルチ商法)で商品の購入を勧誘し、別の顧客にレンタルするオーナーになれば年6%の収入が得られるとの商法を展開。2015年3月~昨年12月、ネックレスの在庫が契約数より約1万9千個足りていないことを複数の顧客に故意に説明しなかったとしている。〔共同〕

DeNAサイト、最大2万本超の記事で著作権侵害か – 朝日新聞

【動画】第三者委員会の報告書公表を受け、DeNAの経営陣が記者会見=安冨良弘撮影

 医療などの記事をまとめたDeNA(ディーエヌエー)のキュレーション(まとめ)サイトに不正確な内容があった問題を調べていた同社の第三者委員会が13日記者会見し、最大2万本超の記事で著作権を侵害した可能性があると指摘。企業体質を厳しく批判した。経営陣も記者会見し、創業者の南場智子会長が6年ぶりに代表取締役に復帰し、社内管理体制の強化に自ら乗り出す考えを示した。

 報告書は、外部から問題があると指摘された医療情報サイト「ウェルク」の記事19本のうち、10本で法令違反の可能性があるとも認定した。広告収入に直結する記事数や読者数を数値目標に掲げる半面、記事の点検などが不十分だったことが、不適切な記事の量産につながったとしている。

 「事業拡大だけを優先し、他者が迷惑するという意識がなかった」。第三者委の委員長を務めた名取勝也弁護士はそう述べ、法令を守ることや、病気に悩む読者らへの配慮を軽視してきたDeNAの企業体質を厳しく指弾した。

 薬の効能表示などについて定めた医薬品医療機器等法違反の可能性があるのは8例。「妊活」の記事でサプリメントの成分に「不妊を改善する効果がある」と書いたことや、せき止め薬についての記事で「副作用が多いような成分ではない」と書いたことなどだ。

 特定の病院や診療所が「アトピー性皮膚炎に強い」などと書いた記事は病院の広告を制限する医療法違反に、水素水に「筋肉疲労を防ぐ効果もある」と書いた記事は、健康食品の表示などについて定めた健康増進法違反にあたる可能性があるという。

 肩こりについて「霊が原因のこ…

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記事2万本著作権侵害か 画像は74万件 – 毎日新聞



まとめサイト問題で、DeNAが13日公表した第三者委員会の報告書

 IT大手のディー・エヌ・エー(DeNA)は13日、医療情報サイト「WELQ(ウェルク)」をはじめ計10サイトがずさんな運営で休止に追い込まれた問題で、第三者委員会による調査報告書を発表した。報告書は10サイトの記事約37万件からサンプル調査した結果、著作権法上の複製権や翻案権侵害の可能性がある記事が最大で全体の5.6%あるとみられ、記事の本数にして約2万1000件に及ぶと推計。ウェルクには、医薬品医療機器法(旧薬事法)など医療関係の法令違反があるとみられる記事が10本あったと指摘した。

 画像については、10サイトに掲載された472万4571件のうち、洋服や食べ物など74万7643件の画像に、著作権法の複製権侵害の可能性があることを明らかにした。抜本的改革を目指すため、13日付で創業者の南場智子会長が代表権のある会長に就任する人事を併せて発表した。DeNAと第三者委員会は13日夕、報告書の詳細と今後の対応について東京都内で記者会見する。

 第三者委員会は、昨年11月10日時点でDeNAが公開していた約37万件の記事をサンプル調査した。ウェルクの記事には、不適切な広告を掲載したり、医師の間で見解が分かれる内容の記事を安易に掲載したりするなど、倫理的な問題が指摘されていた。

 同社は報告を受け、代表取締役を1人から南場氏を加えた2人体制に強化。守安功社長は一連の問題の責任をとって月額報酬の50%を6カ月間減給する。この10サイトを統括していた村田マリ氏は、同社の執行役員と関連子会社「iemo」と「Find Travel」の代表取締役を辞任する意向を示したほか、同じく関連子会社の中川綾太郎社長が12日付で辞任したことも発表された。【岡礼子】


民事再生を活用した企業の3割しか生き残れない理由 エアバッグ大手のタカタはどうなる? – エキサイトニュース

エアバッグ製造の大手タカタ の製品が破裂して米国だけで11件の死亡事故を引き起こした問題は、今年1月に司法省と10億ドル(約1150億円)の和解金を払うことで合意した。各自動車メーカーが行っているエアバッグのリコールの費用は各メーカーが肩代わりしている。各社が一斉にタカタへ費用請求を行うと、タカタは債務超過する可能性が高くなる。

今後のタカタの財務健全化、経営再建に向け、外部専門家委員会が主体となり、再生手法の検討やスポンサーの選定作業を継続しているが、企業の再生手法では、法的整理と私的整理で対立があり、タカタの場合もスポンサーと手法をめぐって対立が起きている。

■手続きの公平性などから法的整理求めるスポンサー企業

企業の再生手法では、一般的に法的整理と私的整理に分かれる。法的整理は裁判所が関与する厳格な法的手続きで、会社更生法や民事再生法を適用した上で債権カットや再生計画を遂行する。一方私的整理は、当事者間(タカタの場合では、自動車メーカー、銀行、取引先など)の協議によって債務整理や再生計画策定を行うことをいう。

タカタの場合、現在スポンサー候補とされる企業側は、手続きの公平性や透明性の観点から、裁判所が介在する法的整理を求めている。これはリコール費用だけでなく今後発生する集団訴訟費用も踏まえ、法的に拘束力を持つ方法が望ましいからだ。

一方タカタ側としては、法的整理が原則的に上場廃止や、既存株主の権利消滅などが多く、また倒産というネガティブイメージにより今後の取引に支障が出ることを懸念し、私的整理による再生手法の方向性を検討している。

■法的整理であっても経営の自由度を設けた「民事再生」の現状

上述のとおり、再生手法には法的と私的で大きく2つに分かれるが、タカタ側の考えのように法的整理には世間や取引先からの信用低下の懸念は存在する。

しかし法的整理でも、民事再生では会社更生と違い、現経営陣が経営を継続できるなどの利点を活かし、再生手法として使用し、再生につなげた例もある。一方、民事再生を申請するも、結局収益は改善せず、会社の清算へと向かうケースも多い。

東京商工リサーチは2000年度から2015年度までに負債1000万円以上を抱え民事再生法を申請した9406件(法人、個人企業含む)を調査している(「民事再生法」適用会社の追跡調査)。このうち、進捗が確認できた法人7341社を対象に、主に(1)経過日数(2)事業継続の有無を追跡調査している。

(1)経過日数では、民事再生法の「開始決定から認可決定」の期間は2000年の231.1日から15年度は196.4日と短かくなっている。手続きの迅速化が図られたということだ。

(2)事業継続の有無については、民事再生法の適用を申請した7341社のうち、70.9%は申請後に吸収合併や特別清算などで消滅し、生存企業は29.1%とおよそ3割しか存続していないという厳しい現実が明らかになった。消滅した企業のうち、約6割は申請から3年を経過して裁判所の関与から離れる手続き「終結」の後に消滅している。つまり裁判所の関与が無くなった後に再度経営危機を迎えた企業が非常に多いということである。

調査では民事再生法の申請件数は、2015年で同法施行後で最少件数を記録しているという。

■経営悪化の原因次第で再生手法は変わる

なぜ民事再生法の利用が減少しているのだろうか。背景として、全体的に倒産件数が減少していることもあるが、事業再生ADRや地域経済活性化支援機構、中小企業再生支援協議会など、法的整理と私的整理の中間のような再生手法が増加したことや、デューデリジェンス(資産査定)や弁護士費用負担大などが挙げられている。

また今回の調査で、民事再生法を申請しても生存できる企業が3割に満たないことは非常に重要なポイントである。

事業再生を促す仕組みや手立てがあったとしても、経営悪化の真の原因が何かを追求しそれを取り除くことをしない限り再生は難しいということだ。悪化の原因が外的な要因によるものなら、経営者の実行力と企業の強みを活かした思い切った事業転換で再生は十分に可能だ。

逆に内的な原因――たとえば放漫な経営や不正会計、法令違反、顧客軽視の体質など――による経営悪化ならば、よほど思い切った自己改革と真剣な取り組みがない限り、現経営者の延命につながるだけだ。

これは中小企業だけではなく、タカタや現在重大な経営の危機を迎えている東芝などの大企業も同じだ。「なぜ経営悪化に至ったのか」という点を検証し、その内的な根本原因を取り除く再生手法の検討が求められる。(ZUU online 編集部)

Newton元社長起訴 山口地検、出資法違反容疑で – 産経ニュース

 山口地検は10日、許可なく不特定多数の相手から出資を募ったとして、出資法違反の罪で科学雑誌「Newton」の発行会社「ニュートンプレス」(東京都渋谷区)の元社長高森圭介容疑者(77)=東京都杉並区=を起訴した。認否は明らかにしていない。

 高森被告と共に逮捕されていた同社子会社のソフトウエア開発会社「ニュートン」管理部長の男性(69)については「従属的関与にとどまる」として不起訴処分にした。

 起訴状によると、高森被告は平成27年2月~昨年3月、従業員らと共謀して、定期購読者ら3人から4回にわたって元本の保証や利息の支払いを約束し、ニュートンプレス社名義の口座へ計1200万円を振り込ませたとしている。

約40人から計2千万円預かる…認定取り消された公益財団法人の元役員逮捕 大阪府警、出資法違反容疑で – 産経ニュース

 大阪府警捜査2課は9日、出資法違反(預かり金の禁止)の疑いで、公益財団法人の認定を取り消された「日本ライフ協会」(東京都港区、破産手続き中)の元代表理事浜田健士容疑者(63)ら元役員3人を逮捕した。

 逮捕容疑は平成26年4月~27年6月、約40人から法人名義の口座に現金計約2千万円を振り込ませ、預かった疑い。

 日本ライフ協会は、身寄りのない高齢者が介護施設に入る際の身元保証などを代行していたが、巨額の預託金の流用が発覚し、28年3月に公益財団法人の認定を取り消された。

2016年(1-12月)「書店」の倒産状況 – 東京商工リサーチ

公開日付:2017.03.08

 深刻な出版不況の中で2016年(1-12月)に倒産した「書店」は25件と、前年比1.5倍増に急増した。ネットメディア浸透やオンライン販売、電子書籍の普及など、市場環境が大きく変化した書店経営の苦境を反映した格好だ。特に、出版業界は、書店だけでなく出版社(製造)、取次会社(流通)など業界全体で厳しい状況が連動しており、抜け出すのは容易でない。

  • 本調査は、2016年(1-12月)の倒産企業集計データから、主業種が「書籍・雑誌小売業」を抽出、分析した。

2016年の書店倒産は25件、前年比56.2%増

 全体の企業倒産が沈静化するなか、2016年(1-12月)の「書店」(書籍・雑誌小売業)の倒産件数は、25件(前年比56.2%増、前年16件)と急増、2年連続で前年を上回った。負債も52億9,800万円(同55.4%増、同34億800万円)と前年を上回った。また、負債1億円未満が13件(構成比52.0%)と小規模事業者が過半数を占めていて、小・零細規模の書店の厳しい実態が浮かび上がっている。

書店年次推移

出版取次の業績不振も影響

 中堅の出版取次で約300法人・800店舗の書店と取引していた(株)太洋社(TSR企業コード:290893208、東京都、負債43億7,600万円)が2016年3月15日に破産を申請した。この影響を受けた書店は判明分だけで、連鎖倒産が2件、休廃業が17件(個人企業含む)、閉鎖された店舗は19店舗にのぼった。書店経営がいかに取次会社に依存しているかを顕著に示す倒産となった。

 書籍・雑誌の流通は主に取次会社が、どの書店にどの本をどれくらい「配本」するかを決めているケースが多く、取次会社の破綻は書店の命取りにつながりかねない。

 この他、出版取次の倒産では、2015年6月に栗田出版販売(株)(TSR企業コード:290047668、東京都、負債133億8,200万円)が民事再生法の適用を申請した。書店の倒産は、単に書店だけの動きにとどまらず、出版社、出版取次を含めた業界全体の低迷につながっている。

原因別、「販売不振」が4割増

 従業員数別では、5人未満が22件(前年比144.4%増、前年9件)と2.4倍増で、家族経営の小規模業者の倒産が際立っている。

 原因別では、「販売不振」が17件(前年比41.6%増、前年12件)と、前年比4割増で業績不振に陥った書店の多さを映し出した。次いで、「他社倒産の余波」が3件、「事業上の失敗」が2件の順。「販売不振」が全体の約7割(構成比68.0%)を占め、小規模業者を中心に業績を伸ばす方策を見つけられないまま経営に行き詰まるケースが多い。

形態別、事業消滅型の破産が約9割

 形態別では、破産が22件(前年比69.2%増、前年13件)と全体の約9割(構成比88.0%)を占めた。一方、再建型の民事再生法は発生がなく(前年ゼロ)、いったん業績不振に陥った企業の経営立て直しは難しいことを浮き彫りにした。

地区別件数、9地区のうち5地区で増加

 地区別では、全国9地区のうち、8地区で倒産が発生した。最多は関東の9件(前年4件)、次いで中国4件(同2件)、近畿3件(同1件)、九州3件(同1件)、東北2件(同1件)、中部2件(同3件)、北海道1件(同3件)、四国1件(同1件)の順。このほか、北陸は発生がなかった(同ゼロ)。前年比では、東北、関東、近畿、中国、九州の5地区で前年を上回った。

書店の「休廃業・解散」は41件、倒産の1.6倍増に

 書店の休廃業・解散件数(年ベース)は、2016年が41件で前年より3件増加した。2011年(23件)を底に年間40件前後で発生し、倒産を上回るペースで推移している。家族経営の小規模事業者を中心に、先行きが展望できないケースや、経営者の高齢化に伴う後継者難などで事業継続を断念するケースも目立つ。また、人口減少やスマホ、ゲーム機の普及など、全国各地で広がる本離れで業績の難しさが増す状況が透けて見える。

 なお、「休廃業」は、資産が負債を上回る「資産超過」での事業停止で倒産には集計しない。「解散」は事業継続を断念する点では倒産と同様だが、資産に余力を残して清算手続きをとるケースもあり、「解散」決議の段階では倒産に集計しない。

 東京商工リサーチが2016年7月20日に発表した「書店を運営する全国1,128社の業績動向調査」では、書店は個人企業が全体の約2割を占め、売上高1億円未満が過半数、従業員10人未満が8割と、中小・零細企業が多数を占める業界構造となっている。

 この背景には書籍流通が、取次業者を介した返本制度という独特な商習慣も影響している。在庫リスクを抱えず、資金負担が軽減される返本制度で、小資本でも書店経営が維持されてきた。

 しかし、書籍・雑誌の流通は取次会社による「パターン配本」が一般的で、書店の仕入れは取次会社任せになっていることも指摘されている。このため、本の品揃えで独自色を打ち出すことは難しく、画一的になりがちだ。また「パターン配本」は機能的な一方、大型書店に売れ筋の書籍が大量配本され、地方や小規模書店には配本が遅れるなどの偏りもあるようだ。

 ネット販売など流通経路の多様化で、従来型の書店経営は岐路に差しかかっている。専門化や異業態とのコラボなど、生き残り模索のための経営努力、工夫の実行が急がれる。

関連情報

グーグルのアンドロイド商法は独禁法違反、企業団体がEUに申し立て – ロイター

[ブリュッセル 7日 ロイター] – 独出版・新聞大手アクセル・シュプリンガー(SPRGn.DE)などが加盟する通信メディア企業団体は7日、米アルファベット(GOOGL.O)傘下のグーグルが独占禁止法に違反していると、欧州連合(EU)欧州委員会に苦情を申し立てた。

 3月7日、独出版・新聞大手アクセル・シュプリンガーなどが加盟する通信メディア企業団体は7日、米アルファベット傘下のグーグルが独占禁止法に違反していると、欧州連合(EU)欧州委員会に苦情を申し立てた。写真は2015年8月、ドイツ・ベルリンで撮影(2017年 ロイター/Pawel Kopczynski)

グーグルが携帯端末向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」を提供しているスマートフォンメーカーに対して制約を課している点を問題にしている。

この団体「オープン・インターネット・プロジェクト(OIP)」がグーグルの商慣行について欧州委に苦情を申し立てたのは、今回が2回目。約3年前にはグーグルの買い物検索で対応を要請していた。

OIPは「グーグルは再びEUの独占禁止法に違反し、アンドロイド機器メーカーとモバイル通信業者に制約を加えるという手段で支配的地位を乱用し、検索市場における優位を強化しようとしている」と批判した。

欧州委の報道官は、この申し立てを検討する意向を表明した。

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