企業誘致加速へ茨城知事が放つ「3本の矢」 – 産経ニュース



 ■工業団地最大54%値下げ/営業戦略部を新設/関連予算拡充

 県は、県内の工業団地8カ所の分譲価格を見直し、大幅な値下げに踏み切った。大井川和彦知事が提案する「企業誘致加速化パッケージ」の一環で、50%を超える値下げ幅の物件もある。大井川知事は企業誘致に本腰を入れるため、工業団地の大幅値下げに加え、戦略的な渉外活動を担う部署を新設して、関連予算も拡充する。これらを「3本の矢」として放ち、企業誘致を加速させる構えだ。(鴨川一也)

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 県事業推進課によると、標準地点での価格引き下げ率は約49~15%で、大半の地点では3割から4割の値下げとなった。

 値下げ幅が最大で約54%にもなる「茨城空港テクノパーク」(小美玉市)は、これまでの1平方メートル当たり2万6千円から、1万1900~1万3200円に見直した。茨城空港テクノパークや同じく5割近く値引きされた茨城中央工業団地2期地区(茨城町)はこれまで販売実績がなかった。

 価格の見直しは平成26年10月以来だが、県内の工業団地の価格は、企業側から見て「実態に合っておらず高い」と評価されてきた。

 県は実態を把握するため、都心から同程度の距離で、立地環境が似ている他県の工業団地の価格を調査。これまでは県内の他の工業用地と比較して価格を設定していたが、他県の価格と同程度に見直した。大井川知事は8日の記者会見で「価格を同等にすれば売れる」と言い切った。

 平成29年2月の首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の県内区間全線開通があったため、県南や県西地域の土地は企業の需要が高かったが、それ以外の地域では販売に苦戦していた。

 県事業推進課の担当者も「都心へのアクセスがよいエリアが売れて用地は少なくなってきた。今回の見直しで残っている団地にも興味を持ってもらえるはずだ」と期待を寄せる。

 また、大井川知事は「工場や物流倉庫中心」だった従来の誘致の対象を転換し、「質の高い企業誘致」を目指す。具体的には本社機能の移転や研究施設、成長分野となっているIT関連企業に売り込みをかけていく考えを示してきた。

 その実現に向けて用意したのが第2の矢だ。県庁の組織体制を強化し、平成30年度の組織再編で県は企業などへの営業を一手に担う「営業戦略部」を新設する。専属の組織を置き、これまで各部署がそれぞれ行ってきた渉外活動を一元化し、機能を強化させる。大井川知事のトップセールスもサポートする。

 第3の矢は、企業誘致に向けた関連予算の拡充だ。大井川知事は30年度当初予算案について、橋本昌前知事時代の前年度と同規模という見解を示しているが、「選択と集中」を進め、企業誘致に充てる予算を拡充する方向で調整している。

 30年度当初予算案編成を機に、“大井川カラー”が徐々ににじみ出てきた。





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