今治造船、三井系造船会社を買収 規模拡大で中国に対抗 – 日本経済新聞



 国内造船首位の今治造船は12日、造船専業中堅、南日本造船(大分県臼杵市)の買収に関し、同社の筆頭株主である三井造船と第2位株主の商船三井と基本合意したと発表した。中国勢が政府主導で国営造船企業を統合、存在感を増す中、今治造船はまず国内での事業規模を拡大し対抗する。

 南日本造船は、三井造船が25%、商船三井が24%の株式を保有する両社の持ち分法適用会社。大分県内の工場でタンカーや自動車運搬船などを建造する。商船三井向けの商船を多く手がけるが、最近は受注が低迷し、2期連続の営業赤字に沈む。2017年3月期の売上高は220億円で、営業損益は6億円の赤字だった。

 今回の買収は南日本造船の親会社側から今治造船に提案した。三井造船は4月の造船事業の分社化を前に業績不振の子会社を整理したい考えがあった。商船三井にとっても造船会社の株を持ち続ける利点が薄まっていた。

 一方、今治造船にとっても提案は渡りに船だった。同社は昨秋、約400億円を投じ、丸亀事業本部(香川県丸亀市)に長さ610メートルの新ドックを建設した。13年には専業大手、常石造船の多度津工場(香川県多度津町)を買収するなど、国内で事業規模の拡大を進めてきた。

 背景にあるのは「一定の規模がないと国際競争に勝てなくなった」(檜垣幸人・今治造船社長)との危機感だ。中国では国営の中国船舶重工と中国船舶工業が事業統合を検討するなど、国営造船大手への集約が進み、コスト競争力が向上。2万2千個積みコンテナ船の連続建造など、中国勢が大型案件を獲得するケースが目立っている。

 買収の枠組みについては今後、今治造船、三井造船、商船三井の3社で協議し、4月1日の買収完了を目指す。過半数の株式を取得するため南日本造船のオーナー家と協議することも検討する。





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