コラム:今年の注目は「SLAW」銘柄、上場控える革新的企業 – ロイター – ロイター



Rob Cox

 1月3日、最近の米株高をけん引してきた、いわゆる「FAANG」銘柄に飽き足らなくなった投資家が今年望みをかけるのは「SLAW」銘柄だ。写真は配車サービスのリフトを支援するプラカードを掲げる男性。シアトルで2014年撮影(2018年 ロイター/Jason Redmond)

[ニューヨーク 3日 ロイター BREAKINGVIEWS] – 最近の米株高をけん引してきたのはフェイスブック(FB.O)、アップル(AAPL.O)、アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)、ネットフリックス(NFLX.O)、アルファベット(GOOGL.O)傘下のグーグルの、いわゆる「FAANG」銘柄だった。

しかしこれらの銘柄に飽き足らなくなった投資家は今年、刺激的な新しい投資テーマを期待することができる。望みが掛かるのは「SLAW」銘柄だ。

SLAWとは音楽ストリーミングサービスのスポティファイ、配車サービスのリフト、民泊仲介サービスのエアビーアンドビー、共用オフィス運営のウィーワークの4社の総称。いずれも企業価値の高い未公開企業で、上場に向けた準備を進めている。FAANG銘柄やBAT銘柄(ネット検索のバイドゥ(BIDU.O)、電子商取引のアリババ(BABA.N)、ネットサービスのテンセント・ホールディングス(0700.HK)の中国ハイテク企業3社の総称)の規模に及ぶことはないかもしれないが、いずれも独自性の強い、革新的な企業だ。SLAW企業の経営の成否は都市や交通、働き方や娯楽などの行く末を決定しかねない。

FAANG銘柄はインターネットや小売り、コミュニケーション、さらには娯楽などの産業の在り方を変えた。次に舞台に躍り出るSLAWが時価総額9000億ドルのアップル並みに成長するとは想像しがたいが、4社は既存勢力から市場シェアを奪い、新たな需要を喚起する可能性の高い分野を手掛けている。

リフトを例に取ろう。

米国市場では配車サービス最大手のウーバーの後塵を拝しているが、新規株式公開(IPO)に踏み切れば、一般投資家にとって純粋な配車サービス企業への初の投資機会となる。こうした可能性は既に投資家を引き付けており、グーグルやゼネラル・モーターズ(GM)などが資金を提供し、企業価値は100億ドルに達した。

同様にエアビーアンドビーも民泊仲介アプリの提供により企業価値が310億ドルに膨らんだ。創設者のブライアン・チェスキー氏は上場を急がない考えを示しているが、年内のIPOに向けて態勢を整えるだろう。IPOが実現すれば新たな宿泊事業モデルに投資する手段になる。

 1月3日、最近の米株高をけん引してきた、いわゆる「FAANG」銘柄に飽き足らなくなった投資家が今年望みをかけるのは「SLAW」銘柄だ。写真は2014年、音楽ストリーミングサービスのスポティファイのロゴとイヤフォン(2018年 ロイター/Dado Ruvic)

一方、ウィーワークの創設者のアダム・ニューマン氏は共用オフィスの分野に切り込んだ。ウィーワークが働き方の未来を一新するというと大げさだが、投資家から十分な信頼は獲得しており、ソフトバンク(9984.T)から44億ドルの出資を受けて企業価値は200億ドル前後となった。

そして音楽ストリーミングサービスに大きな変革をもたらしたのがスポティファイだ。音楽業界での暴れん坊ぶりではまだ不足なのか、創業者のダニエル・エク氏は通常のIPO手続きを飛ばす「直接上場(ダイレクトリスティング)」を目指している。実現すれば、IPOの引き受けという実入りの良い業務で潤っている米金融機関は打撃を受けるだろう。

SLAW銘柄はまだ2、3年の間は非公開を続ける道を選ぶ可能性もある。ただ、投資家は働き方や遊び方、旅行の仕方などの変化に投資したいと切望しており、完璧なコールスロー(SLAW)を作るための材料は2018年中に出そろいそうだ。

●背景となるニュース

・音楽ストリーミングサービス世界最大手のスポティファイが米証券取引委員会(SEC)に上場を申請したことが3日、事情に詳しい関係者の話で明らかになった。金融機関が株式を引き受けて投資家に売る従来の手法ではなく、「直接上場(ダイレクトリスティング)」を選ぶ見通しだ。

・ロイターが9月に報じたところでは、リフトは間もなくIPOのアドバイザリー企業を起用する。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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