「開成小学校設置趣意書」なる行政文書の隠蔽を追及する国家賠償請求訴訟を提訴 – BLOGOS



1 本件対象文書の不開示決定は、国家賠償法上違法である

(1)小学校名を不開示とした事由の不存在

 処分行政庁は小学校名については「学校法人の経営上のノウハウを含むため公にすることにより、学校法人の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるため」(情報公開法 第5条2号イ)という理由で不開示とした。しかし、小学校名について「経営上のノウハウを含むために公にすることにより、学校法人の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるため」との理由は不存在である。

すなわち、近畿財務局は、別に原告に開示してきた2017年(平成29年)5月2日付「行政文書開示決定通知書」(甲5)において開示された文書には例えば「瑞穂の國記念小學院(仮称)設置認可申請書」(甲5号証の7枚目)などでは小学校名をマスキングしていない。(以下略)小学校名そのものに「当該部分は、学校法人の経営上のノウハウを含むため、公にすることにより、学校法人の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるため」との理由は、およそ存在しない。

イ (一部略)しかるに、開示された小学校名は「開成小学校」であったところ、すでに「開成」の名称は、学校法人森友学園の同一系列である学校法人籠池学園が設置、運営していた「開成」幼稚園(大阪市住之江区・2014年休園)として公に使用していたのであるから、今更「開成」の名を開示したところで、学校法人の経営上の競争上の地位その他正当な利益を害することなどおよそありえない。

(2)「設置趣意書」の本文についても不開示事由がなく違法である

処分行政庁は、本件対象文書の本文も「学校法人の経営上のノウハウを含むため、公にすることにより、学校法人の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるため」などという理由で本文全部を不開示にした。

しかし、開示された本件文書(甲4)は、「山があり、白い雲の浮かんだ青い空・・・・・懐かしい風景となる」「神様が見てはるぞの一言で・・・・文書遺跡からも散見される」などから始まり、前理事長の籠池泰典氏の独自の情緒的な言葉が列挙され、教育理念と言えるかどうか大いに疑問があるがその「理念」を思いつくままに記載したものに過ぎず、本件対象文書は一部「空白」部分もあるなど意味が不明もある。言わば籠池氏がどこかに書いた、下書き程度の文書を貼り付けた文書を「コピー」した程度の文書である。そこには、およそ学校法人の経営上のノウハウというものは記載されていない。同時に、このような趣旨の一部は、すでに同法人の塚本幼稚園や設立準備されていた小学校のホームページで記載されていたものと類似するものに過ぎず、すでに公にされていたものであるから、これを開示したとしても、学校法人森友学園の利益を害するおそれなどなく、何ら問題はない。

従って、本文をも不開示にした処分は法5条2号イに該当せず違法である。

(3)今回の全面開示に当たって学校法人森友学園の管財人の同意があったことは全面開示の理由になりえない

ア (以下一部略)処分行政庁は、裁判で争うことは不可能と判断したので、2017年(平成29年)11月24日、本件文書を一転して、全面開示することとした。一転開示するに至った理由として、同学校法人の民事再生手続きの管財人から「開示されても支障がない。」との意見書(甲6)を得られたからという理由であった。

イ 本件対象文書は学校法人森友学園の同意の有無にかかわらず公開すべき文書である。国有地を賃貸、譲渡する場合は、地方自治体や学校法人の設置に関しては一般競争入札ではなく随意契約で賃貸又は譲渡する「特別」に配慮する扱いになっている。この意味は地方自治体や小学校への賃貸、譲渡に関しては「公的」な事業であるが故である。本件の場合は小学校の設置である以上「公的」な事業あるので、提出された文書に法人の経営上のノウハウの有無にかかわらず開示すべきであるので、管財人の同意の有無により、公開、非公開の基準とはなり得ない。まして本件対象文書は経営上のノウハウの記載がないのであるから学校法人の同意があったから開示する理由とはなり得ない

ウ 学校法人森友学園は、2017年(平成29年)3月10日には大阪府に対する小学校設立認可の申請を取り下げているし、その後、同学校法人は、2017年(平成29年)4月21日、大阪地方裁判所に民事再生の申立てをしており、同学校法人による小学校設置の途は閉ざされていたのであるから、すでに7月10日段階では、学校法人森友学園の利益を損なうことのないと管財人の了解の有無にかかわらず開示すべき文書でもあった。

エ(略) 

(4)本件対象文書の不開示処分は国家賠償上も違法であること

ア 一般に、公務員が処分要件の欠缺した処分となることを予見しているにもかかわらず、必要な注意を尽くさず、あえてかかる処分をすることは、漫然と職務上尽くすべき注意を尽くさずに行った規範違反行為であり、国家賠償法上違法の評価を受ける(最判平成5年3月11日民集47巻4号2863頁・判時1478号124頁・判タ124頁参照、最判平成18年4月20日裁時1410号8頁参照)。また、法が、原則として公的文書の公開を定め、例外的に不開示とすることから、非開示事由の該当性については、特に厳密に検討するべきことを国に要求しているといえる

イ (以下一部略)本件小学校設置趣意書は、国有地の賃貸借契約にかかる付属書類であるところ、形式的にも、誤字、文字列の空白があったり、文意も一読して了解できない部分も少なくなかったりするなど、およそ小学校設置趣意書の体裁としても一見して不十分なものである。このような設置趣意書を提出する学校法人であるにもかかわらず、当該学校法人を特別扱いし、国有地を特別に格安で賃貸することについて、処分行政庁はその責任追及から逃れるために意図的に隠蔽したと思われる。

従って、処分行政庁の本件文書の不開示とした決定は、処分行政庁に求められる非開示事由該当性の厳密な検討に反し、漫然と違法、不当に職務行為を行ったものといえることから、国家賠償法上も違法である。

2 近畿財務局の隠蔽の真相

(1)本件文書は当初から開示しても森友学園にとって痛くも痒いくもない文書であった。それを隠蔽するから「安倍晋三記念小学院」などと記載していると世間に誤解を与えた。麻生太郎財務大臣は財務省が自ら隠蔽したことを棚にあげ、「安倍晋三記念小学院」と報道したマスコミを批判した。しかし麻生大臣の批判は本末転倒である。

(2)本件対象文書レベルの小学校設置趣意書からでも森友学園に低額で賃貸した理由が不存在であることが明らかに判明する。

文書の形式からみても、誤字があり、文字列に一部空白があり、文意も一読して了解できない部分も少なくなかったりする文書である。およそ小学校設置趣意書の体裁としても一見して不十分なものであった。記載内容も、小学校教育に必要な日本国憲法やその理念については一切記述されていないうえに、日本国憲法に適合する「こども権利条約・男女共同参画・雇用均等法」などを「日本人の品性をおとしめ世界超一流の教育勅をわざわざ低下せしめた」と批判している。

それどころか、戦前の「富国強兵的考え」や、いわゆる「教育勅語」(教育ニ関スル勅語)を高く評価する記述になっていた。これは、1948年6月19日に、衆議院が「教育勅語等排除に関する決議」を、参議院が「教育勅語等の失効確認に関する決議」を、それぞれ行ったことを無視するものだった。そして森友学園の幼稚園では、園児に教育勅語を素読させていたので、その園児の「受け皿が必要」だとして小学校を設置すると情緒的に書かれていた。この程度の小学校設置趣意書で財務省が本件土地を低額で賃貸、譲渡したとは多数の国民が信じない。森友学園は安倍晋三小学校として園児の保護者に寄付を求めたり、1園児が教育勅語を素読することに感涙した安倍昭恵首相夫人が名誉校長就任予定であったことも併せて考えれば、以上のことが国有地の低額賃貸や譲渡の真相に関して、国民に重大な疑念に一層拍車をかけることになるので、小学校の設置趣意書の本文を全部非開示にして隠蔽したのがことの真相であろう。隠蔽したかったのは法人の経営上のノウハウではなく、財務省の賃貸、譲渡の真相であろう。

3 原告の損害について

国民が公文書の公開を直ちに受ける権利を不当に損害された為に「原裁判」を提訴せざるを得なくなったことによる損害額 1,018,000円

国民は国の有する情報を公開請求して開示を受けることにより国政を監視できる。その情報の提供を受ける権利は民主主義国家における選挙権と並ぶ国民の重要かつ基本的な権利である。その侵害は民主主義の否定である。本件対象文書の不開示決定は、情報公開請求権の公然とした否定である。しかも訴訟をしないと開示しないなどその違法性は高い。この為に原告が受けた損害は

ア 原告の有する情報公開請求権の侵害による損害金100万円(慰謝料)

イ 貼用印紙代相当損害金 13000円、

ウ 郵券代相当損害金    5000円

合計1,018,000円

(2)本件国家賠償請求訴訟による弁護士費用 101,800円

原告は上記の通りの被害を回復する為に本件国家賠償請求をせざるを得ず、この為の弁護士費用として上記アイウの合計額の10%が相当である。

(3)損害額 合計 1,119,800円





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