振り袖のレンタルや着付けをする業者「はれのひ」音信不通 資金繰り厳しく計画倒産か – ニフティニュース



 成人の日の8日、振り袖のレンタルや着付けをする業者「はれのひ」(横浜市=篠崎洋一郎社長)と連絡が取れなくなった一件。横浜市や東京都八王子市で、多くの新成人が一生に一度の成人式で晴れ着を着られない事態となった。4店舗中、福岡店とつくば店は営業したが、福岡店のスタッフによると、篠崎社長とは今年に入って連絡が取れていないという。まるで夜逃げである。

 式の当日、着付け場所にスタッフがひとりも現れず、本社と八王子店、横浜店はもぬけの殻だった。横浜のホテルでは約200人に着付けをする予定だったが、代替業者の手配が間に合わず、100人程度は晴れ着を断念。八王子の交番には約100人もが相談に駆け付けた。

 7日夜9時ごろ、八王子店の前を通った男性が言う。

「店内で複数の従業員が深刻な表情で起立していました。てっきり明日は頑張ろうと決起していたのかと思いきや、夜逃げの打ち合わせだったのでしょうか」

 はれのひは2008年に創業し、11年に法人を設立した。12年9月期の売り上げ4000万円が、16年には4億8000万円に。急成長しているように見えるが、内情は火の車だったようだ。東京商工リサーチ情報本部長の友田信男氏が言う。

「12年にはじめて横浜に店舗を出してから、売り上げは大きく伸びました。一方で、もともと資産が乏しい上、店舗展開に伴う投資、人件費、着物の在庫増など負担も大きく、資金繰りは厳しかったようです。成人式後も、卒業式、入学式などでこれからが繁忙期。顧客から多額の前受け金が入金されているはずですが、成人式のサービスを提供できないくらい資金がショートしていたということでしょう。“手口”からすると、詐欺の意図をもって会社を倒産させる『計画倒産』とみられてもおかしくありません」

 新成人の多くは、はれのひに1人当たり数十万円程度支払っていたとみられる。他にも、卒業式など今後のイベントに向けて前渡し金を支払った顧客も多いだろう。損害賠償はどうなるのか。消費者問題に詳しい中川亮弁護士が言う。

「債務不履行ですから、はれのひは、返金、損害賠償の義務を負います。賠償は一生に一度の晴れ舞台を台無しにされた点も考慮されます。が、それは資金力がある相手の話。倒産されてしまうと、残った会社資産を債権者で分けるしかありません。とにかく一刻も早く社長と連絡をつけて、今ある資産を減少しないよう保存しなければなりません」

 逃げ得は許されない。





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