勝負のマック、「ダブチ超え」で挑む完全復活 :日本経済新聞 – 日本経済新聞



 完全復活に向けて、日本マクドナルドホールディングスの勝負の年が始まった。5日、チーズバーガーに関連した3つの新商品を10日から一気に投入すると発表した。年明け早々に大型キャンペーンを打つのは、昨年の好業績を乗り越えないといけないという危機感の表れ。2017年12月期は過去最高益を達成したもようだが特別利益の上乗せが大きい。マックの好調が本物かが問われる年になる。

ダブルチーズバーガーの人気超えをめざして新商品を投入する(東京都内)

 「ダブチを超えたかどうか、商品を楽しんでもらいたい」。5日、東京都内で開いた商品発表会で、マーケティング本部の坂下真実・統括マネージャーはこう呼びかけた。

 ダブチとはダブルチーズバーガーのこと。昨年1月はバーガー総選挙と名付けた商品の人気投票を実施。ツイッターで話題が集まり、本命視されたビッグマックを蹴落としてダブルチーズバーガーが1位に入るという波乱の展開で大いに盛り上がった。

 この「ダブチを超える」が今回のキャンペーンのテーマ。黄色と白の2色のチェダーチーズを入れた「チーズチーズダブルチーズバーガー」やパティを3つ挟んだ「トリプルチーズバーガー」など3つの新商品を「王者のダブチ」(同社)の対抗商品として投入する。ダブチを超える話題を集められれば、昨年の業績を超えられるという算段だ。

 マクドナルドは14年の使用期限切れ鶏肉問題で業績が大きく落ち込み、2期連続の赤字を経験した。サラ・カサノバ社長は「おいしさ向上宣言」を掲げて、昨年1月にはコーヒーを5年ぶりに刷新、4月には8年ぶりに大型の定番バーガー「グラン」シリーズを投入した。15年12月から続く既存店売上高の連続増収は17年11月で丸2年になった。

 だが、マクドナルドの危機感は消えていない。「完全復活とはまだ言えない」。昨年8月に開いた17年1~6月期の決算発表の場で、サラ・カサノバ社長は最高益の更新がみえても浮かれた顔はなかった。17年12月期に純利益で最高益を達成するとはいえ、特別利益による上乗せを除けば、本業での実力は110億円程度で最高益には及ばないからだ。

 バーガー総選挙などの話題を集めるキャンペーンで1店舗当たりの売上高は過去最高水準に達したが、業績不振で不採算店を大規模に閉店したことによる面もあり、手放しでは喜べない。今年は抑えていた出店を再び拡大し、10年ぶりに店舗数が純増になる見通し。積極的な出店攻勢で売り上げを伸ばし、実力で最高益を目指す考えだ。

 今回の「ダブチを超えろ」キャンペーンでは、マクドナルドは3つの新商品を「ダブチへの挑戦者」となぞらえた。再びスタートダッシュで前期の好業績を超え、完全復活を実現できるか──。他ならぬマック自身が挑戦者の立場だ。

(栗本優)





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