ホクレンの違反 信用を損ねた不当表示 – 北海道新聞



 道はホクレンに対し、道産原料を使っていない加工食品について、スーパーの商品棚で「道産」と表示したことが景品表示法違反に当たるとして、再発防止を求める措置命令を出した。

 3年前に都道府県知事に措置命令の権限が与えられて以来、道内では初めてのケースである。

 ホクレンは各農協の出資を受け、農産物の流通などを担う連合会組織であり、道産食材の消費拡大に向け主役を務める立場だ。

 不当表示は原料をつくる農家、加工食品を買った消費者の双方から寄せられた信頼を損なう。

 違法行為は少なくとも3年以上続いていた。

 なぜ、早く気付いて是正できなかったのか。ホクレンは原因を究明するとともに、万全のチェック体制を構築すべきだ。

 ホクレンは、道内の農協系スーパーのAコープ90店で、「やっぱり、道産。道産食材使用率70%以上」などと商品を説明する3種類のPOP広告を付けた。

 しかし、2013年10月から今年2月にかけて、そば、米粉、ふりかけなど10品目については、道産原料が未使用の例があった。189品目では実際とは異なる使用割合を記していた。

 不当表示は多数の品目に上り、ホクレンのチェックの甘さには、首をかしげざるを得ない。

 加工食品メーカーは中小企業が多く、その年の作柄や価格変動に伴い、原料の調達先が変わるのは珍しくない。

 原材料の表示に最大限の注意が求められるのは、食品に携わる人の共通認識のはずだ。

 ホクレンは定期的にメーカーと情報のやりとりをしていたにもかかわらず、問題が発覚したきっかけは、消費者からメーカーへの問い合わせだった。

 ホクレンがPOP作成ルールを見直し、職員研修などで再発防止に努めるのは当然だ。

 担当部署にとどまらず、組織全体の意識にも問題はなかったか、もう一度総点検を求めたい。

 政府は近く、すべての加工食品に原材料の原産地表示を義務づける新基準を導入する方針だ。

 道産であることは食品にとって強みであり、新制度を追い風として生かさなければならない。

 JA北海道中央会やホクレンは農協改革の一環として、「550万人のサポーターづくり」を掲げている。道民の支持を広げるためには、正しい表示の徹底で信頼を得るのが前提だ。





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